病気のお話

アイコン大腸癌(1)

更新:2020/4/8

はじめに

 

わが国には日本全国どこに住んでいても大腸癌と診断されたら同じ治療が受けられるようガイドラインが作成されています。当院でも原則的にこのガイドラインに則って大腸癌の診療を行っています。
当院では医師に加え、看護師、薬剤師、栄養士、事務職員が診療に積極的に加わり(チーム医療)、癌に罹患された患者さまが安心して診療を受けられるよう支援しています。
※一般の方向けに“ガイドラインの解説”が出版されています(大腸癌研究会編 金原出版株式会社刊)。興味のある方は是非ご一読ください。(シェーマ1)

 

病期(ステージ、進行度)

 

「私の病気はどの程度進んでいるの?」とか「早期ですか?かなり進んでいるのですか?」というご質問を患者さんからよく受けます。
病期とは病気がどの程度進んでいるのかを便宜的に4段階に分類したものです。ステージや進行度とも呼ばれています。(シェーマ2)
大腸癌は大腸の粘膜から発生し、徐々に深くもぐります。よく癌の大きさを心配される方がいらっしゃいますが、大きさよりも“深さと転移の有無”が進行度(病期、ステージ)を決めています。大腸の壁はバウムクーヘンのようにいくつかの層からなっています。粘膜が一番浅い層で、一番外側の層は漿膜(しょうまく)と呼ばれています。漿膜は家に例えれば垣根の部分となり、進行した癌では垣根を越えて道路や他人の家にまで手足を伸ばしていることもあります。どの層まで癌がもぐっているのか(医療関係者はよく“深達度”や“しんじゅん”という言葉で表現しています)で進行度が決まります。転移のない場合、深さによって1期と2期に分かれます。(シェーマ3)
深さ、深達度の次は“転移”の話です。転移とは癌ができたところから離れた場所で癌が発育することです。大腸癌の主な転移先はリンパ節、肝臓、肺、腹膜です。癌ができた近くのリンパ節に転移があると3期となり、肺や肝臓などに転移があると4期となります。(シェーマ4)
病期や進行度は人為的に決められたものですが、この病期を一つの指針として医師は治療計画を立てています。

シェーマ2

シェーマ3

シェーマ4

※写真をクリックで拡大

 

検査

 

大腸癌の検査は①癌をみつけるための検査と②癌の進行度を知るための検査に大別されます。見つけるための検査には、検便検査(潜血反応検査)と内視鏡検査、注腸検査(またはCT注腸)があります。進行度を知るための検査にはCTとMRI、PET検査があります。当院では主に便潜血が陽性となった方に大腸内視鏡検査を施行し、癌がみつかればCT検査を行っています。その他の検査は状況に応じて行っています。当院でできない検査については他施設に依頼しています。

 

内視鏡検査

 

検査の前日または当日に下剤を飲んで腸の中をきれいにしてから行います。肛門から人差し指程度の太さのスコープを腸の中にいれて大腸の粘膜を直接観察することで病気をみつけます。検査では痛みなどの苦痛を伴うことがあるので、当院で検査を受ける方の多くが鎮痛剤や鎮静剤を用いて検査を行っています(鎮静剤などを用いた場合は当日の車の運転は控えていただいています)。当院では年間4000例程度の内視鏡検査を行っています。
癌が疑わしい病変があるとその組織の一部を病理検査に提出することで確定診断をつけます。また、拡大観察のできる内視鏡では癌の表面の構造(顔つきともいえるでしょうか)をよく観察することで、内視鏡治療で治せる癌なのか、手術や抗癌剤治療が必要な癌なのかを知ることができます。同時に治療を行うこともあります。

 

→「大腸癌(2)」を見る

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